不動産売買のあるべき契約とは? 専属専任媒介契約・専任媒介契約・一般媒介契約の違いとメリット
2023/11/08
不動産売買を行う上で、重要なのは契約の形態です。不動産の取引は、不動産業者との契約が必須であり、その契約の種類によって、売却や購入に関する権利や義務が大きく異なります。この記事では、不動産取引における主な契約形態である専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約の違いと、それぞれのメリットについて解説します。
目次
不動産売買の契約について知ろう
不動産を売却するにあたっては、契約書を交わすことが必要です。契約内容をしっかりと把握し、トラブルを未然に防ぐことが重要です。 契約書には、物件の住所・現状、価格、引き渡し予定日、不動産会社の仲介手数料などの項目が記載されています。また、物件の瑕疵(欠陥)や行政・公共団体からの指導・命令、法令違反などについても、契約書に記載されることがあります。 契約書には、書面による契約が必要である旨が明記されています。口頭での約束やメールなどでは契約成立とはなりません。また、売主が署名捺印をすることが必要です。 不動産売却の契約には、専門的な知識は必要ありません。不動産会社に依頼することで、適切な契約書作成やトラブル防止策の提案を受けることができます。不動産取引に携わる際には、契約内容を理解し、問題がないかどうかを確認することが大切です。
専属専任媒介契約とは何か
不動産取引において、売主と不動産業者との間に結ばれる契約に専属専任媒介契約というものがあります。この契約により、売主は自ら持ち物件を他の不動産業者に仲介を依頼することができず、一定期間内に契約した不動産業者にのみ物件を売却することになります。不動産業者は、自社で売却を実現するために広告宣伝や物件の内覧会などを実施し、売却に尽力します。このように、専属専任媒介契約は、売主と不動産業者の関係性を密にし、売主の物件をしっかりとマーケティングし売却に繋げるための契約形態となります。不動産取引においては、取引の信頼性を高めるためにも、信頼できる不動産業者との専属専任媒介契約が多く結ばれます。
専任媒介契約とはどういったものか
不動産業界において、販売や賃貸を行う場合、専任媒介契約を締結することが一般的です。専任媒介契約とは、不動産会社と不動産所有者が取り引きについての契約を結び、指定期間内にその不動産を仲介することを取り決めたものです。専任媒介契約を結ぶことにより、不動産会社はその不動産に関する販売管理権限を獲得し、有効なマーケティング戦略を立てることができます。ただし、専任媒介契約には解約ができない場合があり、その点を十分に理解した上で契約を締結する必要があります。また、契約内容などについても、納得がいくまで検討することが大切です。不動産の販売や賃貸において、専任媒介契約は一般的な方法の1つであり、その適用に関しては、不動産業者のアドバイスを受けることが重要です。
一般媒介契約とはどんな契約方法か
不動産業界において、物件の売買や賃貸などの取引においては、一般媒介契約という契約方法があります。この契約方法は、複数の不動産業者が不動産ポータルサイトや広告媒体などを利用して広く情報を公開し、物件を探している人に情報を提供することを特徴としています。 一般媒介契約を締結することで、不動産業者は当該物件の仲介業務を行い、契約成立後は仲介手数料が支払われます。また、所有者自身も不動産業者との契約を締結することができ、所有者が物件を売却する場合には、不動産業者が所有者と購入希望者との仲介を取り持ちます。 一般媒介契約においては、複数の不動産業者と契約することができますが、費用は売買契約が成立した不動産会社にのみ仲介手数料を支払うのみです。広範囲に情報を提供できるメリットがあります。一方で、複数の不動産業者が同じ物件を扱うことによって、物件情報がバラバラであったり、情報が不正確であったりすることもあります。 また、不動産業者が売ろうとする熱意も他の媒介契約と比べると劣ってしまいがちです。売りに出せばすぐ売れるような好条件の物件は一般媒介契約で、少し難しい物件、または少しでも高く売りたい方は専属専任媒介・専任媒介契約を選ぶのがおすすめです。一般媒介契約は、不動産市場において、比較的一般的な契約方法です。不動産業者との取引においては、契約内容について十分な理解をし、信頼できる業者と取引を行うことが大切です。